ポケットWiFiが遅い!そんなときの「手軽な改善方法」を解説!

ポケットWiFiの遅い理由?そんなときのための「手軽な改善方法」を解説!

ポケットWiFiの通信速度が遅い理由は、主に以下の4点です。

  • 利用環境に問題がある
  • ルーターに問題がある
  • スマホやパソコンなどの通信機器に問題がある
  • 回線に問題がある

ここでは、ポケットWiFiの通信速度が遅い理由と、具体的な改善方法を詳しく解説していきます。

ここでポケットWiFiと呼んでいるのは、ドコモ・au・ソフトバンクのLTEや、WiMAX、クラウドWiFiなど「持ち運んで使えるWi-Fi」のことです。

ポケットWiFi が遅い理由1|利用環境に問題がある

「ポケットWiFiの周りに障害物が多い」「電波干渉が起きている」など、利用環境に問題があると通信速度が低下しがちです。

周りに障害物が多い

周りに障害物が多く、電波が遮られていると、ポケットWiFiの速度は遅くなります。

家の中では、家具・家電の裏などにポケットWiFiのルーターを置いていると、電波が遮られがちです。

ルーターを窓際に置き、同じ部屋でスマホやパソコンなどの通信機器を利用すれば、速度が改善する場合もあります。

また、中継器を使うとルーターからより遠くに電波を飛ばせるようになります。

間取りの広い家や、2階・3階のある家に住んでいる方は中継器の導入で速度が上がることもあるかもしれません。

ポケットWiFiの電波が障害物に弱いケースもある

また、ポケットWiFiの電波の周波数にはそもそも障害物に弱いものもあります。

たとえばWiMAXのWiMAX2+回線は、周波数が2.5GHz帯です。2.5GHz帯は「速度は速いが、障害物に弱い」という特徴があります。

WiMAXではWiMAX2+回線のほかにau 4G LTE回線を利用できるのですが、au 4G LTE回線の方は700MHz~900MHz帯の、いわゆるプラチナバンドに対応しています。

プラチナバンドは電波が回り込んで届くため、周りにビルやマンションなどの障害物があっても比較的、繋がりやすいです。

WiMAXの対応エリア内なのに速度が多い場合は、WiMAX2+回線とau 4G LTE回線を組み合わせて使う「ハイスピードプラスエリアモード」を利用してみるといいでしょう。

ただ、WiMAXのau 4G LTE回線は月7GBまでの利用に限られます。

日頃から電波が悪くて通信速度が遅いなら、ほかのインターネット回線に乗り換えるのもおすすめです。

電波干渉が起こっている

ルーターから出ているWi-Fiの電波には2.5GHz帯と5GHz帯の周波数があり、それぞれ性質が異なります。

▼Wi-Fiの周波数の特徴

  • 2.4GHz帯:壁や床などの障害物があっても電波は届きやすいが、電子レンジやIHヒーター、Bluetoothなど対応機器が多く電波干渉が起こりやすい
  • 5GHz帯:電波干渉が少なく通信速度は速いが、壁や床などの障害物に弱い

近くで同じ周波数を使っていると、電波干渉が起きて速度が低下します。

ポケットWi-Fiの通信速度が遅いときは、「2.4GHz帯から5GHz帯」「5GHz帯から2.4GHz帯」に切り替えてみると改善される場合があります。

とくに5GHz帯は2.4GHz帯より高速なので、2.4GHz帯しか使ったことのない方はぜひ5GHz帯を試してみてください。

ルーターの周波数は、ポケットWi-Fiのルーター本体の設定で「LAN設定」「Wi-Fi設定」などを選ぶと変更できることが多いです。

周波数については動画でも解説していますので、こちらもご覧ください。

ポケットWiFiが遅い理由2|ルーターに問題がある

「ルーター本体に不具合がある」「ルーター本体の設定が悪い」などルーター側に問題があると、通信速度が低下することもあります。

ルーターの不具合

ポケットWiFiが遅い原因は、ルーター本体の不具合という可能性もあります。

本体の再起動やリセットで通信速度が改善する場合もあるので、一度試してみるといいでしょう。

1.ルーター本体の電源を入れ直す

まずはルーターの電源を切り、30秒ほど待って再度、電源を入れましょう。

この操作でルーターの状態がよくなり、速度が上がる場合もあります。

2.ルーター本体をリセットする

ルーターのリセット方法は機種にもよりますが、本体の電源を入れた状態で、先の細いものでリセットボタンを長押しするとリセットできることが多いです。

ルーター本体をリセットすることで端末の状態が改善し、速度が上がることもあります。

3.ルーター本体のランプを確認する

とくにホームルーターでは、受信電波の強さをランプの点灯で表示していることがあります。

ランプがついていない、もしくは点灯しているランプの数が少ない場合は電波の入りが悪いので、端末の設置場所を変えるなどの対策が必要です。

ルーター本体の設定がバッテリー優先になっている

モバイルルーターでは、バッテリーの設定ができます。

たとえばWiMAXの場合、「パフォーマンス設定」で以下のようにバッテリーの設定を変えられます。

▼バッテリーの設定(WiMAXの場合)

  • ハイパフォーマンス:通信速度のパフォーマンスは最大。バッテリーの消費は激しい。
  • スマート:通信速度のパフォーマンスとバッテリーの消費具合のバランスがとれている
  • バッテリーセーブ:バッテリーのもちを優先。通信速度のパフォーマンスは悪い。

「バッテリーセーブ」の設定だと通信速度は低速になります。

ルーター本体の設定を確認して「バッテリーセーブ」になっていた場合は、「スマート」や「ハイパフォーマンス」に変えれば通信速度は改善されるでしょう。

ルーターが古く、性能が悪い

同じルーターを何年も使っているなら、ルーターの性能が低くて遅いという可能性もあります。

たとえばWiMAXで2016年に発売されたW03は、最大通信速度が下り370Mbps、上り25Mbpsです。

一方、2019年発売のW06は、最大通信速度が下り867Mbps、上り75Mbpsです。

W03と比較すると、W06の速度は2倍以上速くなっています。

さらにW06は高性能ハイモードアンテナやTXビームフォーミングに対応しているため、より繋がりやすく、速度も上がりやすいです。

ルーターを購入して3年以上経っているなら、最新のルーターに替えてみるのもおすすめです。

ポケットWiFiが遅い理由3|スマホやパソコンなどの通信機器に問題がある

「スマホやパソコンのWi-Fi性能が悪い」「省電力モードになっている」など通信機器側に問題があり、ポケットWi-Fiの通信速度が遅くなっているケースも考えられます。

スマホやパソコンのWi-Fi性能が悪い

スマホやパソコンなど通信機器側のWi-Fi性能が悪いと、ポケットWiFiの通信速度も上がりません。

Wi-FiにはIEEE802.11b/11a/11g/11n/11ac/11axの規格があり、現在主流なのは11nと11acです。

比較的新しいスマホやパソコンや11nや11acに対応していて、通信速度も上がりやすいです。

しかし古いスマホやパソコンは低速の11bや11aにしか対応していない場合もあります。

スマホやパソコンのWi-Fi性能が悪いなら、LANケーブルやUSBケーブルを使ってルーター本体と直接接続すると通信速度が上がりやすいでしょう。

ノートパソコンは省電力モードだと遅くなることがある

ノートパソコンのバッテリー設定が省電力モードになっていると、ポケットWiFiの速度低下を引き起こすことがあります。

ノートパソコンを電源に繋ぐか、バッテリーの設定を省電力以外のモードに変えると、速度が上がる場合もあります。

ポケットWiFiが遅い理由4|回線に問題がある

「ポケットWi-Fiの対応エリア外」「速度制限中」など回線側に問題があると、速度低下が起こることもあります。

対応エリア外

「外出先でポケットWiFiを使ってみたら、いつもより通信速度が遅い」という場合、その場所がポケットWiFiの対応エリア外(圏外)の可能性もあります。

一度、契約しているポケットWiFiの公式サイトでエリアマップを確認してみるといいでしょう。

ポケットWiFiが速度制限中

ポケットWiFiは、「月間100GB」など月ごとの制限があるものと、「3日で10GB」など日ごとの制限があるものに分かれます。

それぞれの制限を超えると、以下のように速度制限がかかります。

  • 「月間100GB」など月ごとの制限がある場合:データ容量を超えると月末まで速度制限がある。制限中の速度は128kbpsほど。
  • 「3日で10GB」など日ごとの制限がある場合:データ容量を超えた翌日のみ速度制限がある。WiMAXだと制限中の速度は1Mbps。

とくに128kbpsはスマホの速度制限時と同じ速度で非常に低速です。かろうじてテキストのやりとりができる程度で、動画の視聴はまず無理です。

いつもよりかなり通信速度が遅いなら、速度制限がかかっていないか確認してみるといいでしょう。

利用したデータ容量は、ルーター本体で確認できます。

契約しているデータ容量がわからない場合は、契約書類を確認するか、契約中の会社に問い合わせてみてください。

ポケットWiFiの基地局で通信障害が発生中

ポケットWiFiの電波をとばす「基地局」で通信障害が発生すると、周辺の地域で通信速度の低下などが起こります。

通信障害の情報は、契約中のポケットWiFiの公式サイトなどで確認が可能です。

速度低下の原因が通信障害なら、復旧されるまで待つしかありません。

頻繁に通信障害が起こる場合は、ほかの回線への乗り換えを検討した方がいい場合もあります。

ポケットWi-Fiの通信速度に納得できない場合は、光回線への乗り換えがおすすめ

ポケットWiFiの最大通信速度は下り1Gbpsを超えるものもありますが、現状では高速通信の対応エリアは一部地域に限られています。

ポケットWi-Fiの通信速度が遅くて困っている人は、下り最大1Gbps~2Gbpsで実際の速度も安定している光回線への乗り換えが最もおすすめです。

光回線の月額料金は、戸建てで5000円~6000円程度、マンションで4000円~5000円で、ポケットWi-Fiと比較すると月1000円程度は高くなります。また回線工事が必要で、ポケットWiFiのようにすぐには開通しません。

しかしデータ容量を気にせず安心して利用できるのは大きなメリットです。長期的にインターネット回線を利用する予定の方は、一度検討してみるといいでしょう。

WiFiランド編集部
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