近年はスマホでインターネットをする人が増えているので、「会社が在宅勤務を推奨しているけれど、自宅にWiFiがないよ……」という人は意外と多いかもしれません。
ここでは、いざ在宅勤務になったときに「パソコンをインターネット接続する環境がない」という人に向けて、「家にインターネット環境を用意する3種類の方法」を解説していきます。
目次
家にWiFiないのに在宅勤務になりそう!インターネット環境を用意する主な方法は3種類
「在宅勤務になったけれど、家にWiFiない……」という場合、少しの間はカフェなどの無料WiFiでしのげても、さすがに何か月も通うのは無理がありますよね。
無料WiFiはだれでも使えるように解放されているので、そこには悪意のある第三者が紛れていることも。無料WiFiだとセキュリティの面で不安が残ります。
業務効率やセキュリティ面を考えると、「在宅勤務がしばらく続きそう」もしくは「今後も不定期で在宅勤務が発生しそう」という人は、自宅に安全なインターネット環境を用意するのがオススメです。
インターネット環境を用意する主な方法には、以下の3種類があります。
- 光回線
- Wimax
- レンタルWiFi(クラウドSIM)
それぞれ簡単に見ていきましょう。
速度や安定性に優れた光回線を利用する
出典:フレッツ光(公式サイト)
光回線にはフレッツ光やau光、nuro光などさまざまな種類があります。
光回線の主な特徴は以下の通りです。
- データ容量は完全無制限
- 通信速度は速く、安定している
- 回線工事が必要
- 月額料金が高い
- 契約期間は2年のところが多い
1,データ容量は完全無制限
光回線はデータ容量が完全無制限で、どれだけ使っても速度制限がありません。
日常的に大量のデータをやり取りする場合や、オンライン会議を頻繁にする場合は、通信量が多くなるため光回線を選んだ方が無難です。
また、家族みんなでWiFiを使う場合は利用するデータ容量が多くなるため光回線を選ぶのがオススメです。
2,通信速度は速く、安定している
光回線は通信速度が最大概ね1Gbpsと速く、安定しています。
通信の安定性が必要なコールセンター業務などを在宅勤務で行う場合は光回線が適しています。
3,回線工事が必要
光回線は、契約後に回線工事をする必要があります。
回線工事には15,000円~20,000円程度の費用がかかります。
回線工事はすぐに来てくれるわけではなく、1ヶ月程度はかかることが多いので、「すぐに在宅勤務がはじまるのに家にWiFiないよ……」という場合はWimaxやレンタルWiFiを選ぶのがオススメです(後述します)。
4,月額料金が高い
光回線の月額料金は、以下のように「基本料金+プロバイダ料金+ルーターのレンタル代」で計算できます。
- 基本料金:3,000円~5,000円
- プロバイダ料金:500円~1,000円
- ルーターのレンタル代:300円~500円
光回線の場合、マンションであれば月額料金は4,000円前後で済むこともありますが、戸建ての場合は5,000円~6,000円かかることになります。
WimaxやレンタルWiFiと比べると月額料金は高めです。
5,契約期間は2年のところが多い
光回線は契約期間が2年間に設定されていることが多いです。
2年以内に解約すると、解約金は戸建てで9,500円、マンションで1,500円程度かかります。
この解約金に加えて、プロバイダの違約金が~5,000円程度かかってきます。

工事不要ですぐ使えるWimaxなどのポケットWiFiを利用する
WimaxはKDDIグループのUQコミュニケーションズが提供しています。
とは言っても、私たちが直接契約するのはUQコミュニケーションズと提携している「プロバイダ」の方です。
Wimaxには「Broad Wimax」や「GMOとくとくBB」などさまざまなプロバイダがあります。
Wimaxの主な特徴は以下の通りです。
- 回線工事が不要
- 月額料金が安い
- 通信速度はそこそこ速い
- データ容量は無制限だが、速度制限がある
- 契約期間は3年のところが多い
1,回線工事が不要
Wimaxは光回線のような回線工事をすることなく、契約をしてルーターが届けばその日からインターネット通信を利用できます。
「在宅勤務が始まりそうだけど、家にWiFiない」という場合、急いでいる人はWimaxを選ぶとすぐに開通するので便利です。
2,月額料金が安い
Wimaxの月額料金は、使い放題のプランで3,500円~4,000円程度と光回線より安く設定されています。
3,通信速度はそこそこ速い
通信速度は利用するエリアや選ぶルーターによって変わります。
上記のピンク色の地域はWiMAX2+のエリアです。このエリア内であれば、通信速度は上りで最大112.5Mbps、下りで最大440Mbpsとなります。
ルーターはW06やWX06、L02といった新しい端末を選べば問題ありません。手持ちの古いルーターを再利用する場合は、速度が遅い機種の場合もあるのでよく確認してください。
Wimaxは光回線ほどの速度は出ないものの、普通に使う分には十分な速度が期待できます。
通常のオフィスワークや、Zoomなどのオンライン会議程度であれば問題ないでしょう。
4,データ容量は無制限だが、速度制限がある
Wimaxのデータ容量は、使い放題のプランを選べば無制限となっています。
ただし「3日間で10GB以上」使うと速度制限がかかり、「最大1Mbps」となるため注意してください。
※速度制限がかかる時間帯は「3日間で10GBを超えた翌日のネットワーク混雑時間帯」で、通常であれば18時頃~翌2時頃なので、日中の在宅勤務への影響は少ない可能性があります。
通常のオフィスワークであれば、必要なデータ容量は1日1GB~3GB程度です。
とくに一人暮らしの人など「WiFiを使うのは自分1人」という場合はWimaxで十分賄えます。
5,契約期間は3年のところが多い
多くのWimaxプロバイダでは契約期間が3年間に設定されています。
1年以内で解約すると19,000円、1年超~2年以内では14,000円、2年超~3年以内では9,500円の違約金がかかります。
3年の契約期間を終えた後の1か月間は「更新月」となり、この間に解約すれば解約金がかかりません。
また契約期間が3年超になれば、いつ解約しても解約金は9,500円のところが多いです。

持ち運びも自由だから出先のカフェで作業したり、今流行りのワーケーションにも対応できるよ!
縛りなしWiFiなどの年間契約の縛りがないポケットWiFiを利用する
ポケットWiFiには年間契約の縛りがなく、必要な期間だけ利用できるレンタルWiFiサービスもあります。
縛りなしWiFiもそんな国内専用レンタルWiFiサービスのひとつです。

縛りなしWiFiの主な特徴は以下の通りです。
- 回線工事は不要
- 月額料金は安い
- 契約期間の縛りはない
- 通信速度はあまり速くない
1,回線工事は不要
縛りなしWiFiもWiMAX同様、回線工事不要でルーターが届いたその日からインターネット通信を利用できます。
2,月額料金は安い
縛りなしWiFiは月額料金が3,000円~3,300円程度と比較的安く設定されています。
月額料金はWimaxより少し安いか同程度で、光回線より安く済みます。
3,契約期間の縛りはない
レンタルWiFiは基本的に契約期間の縛りがなく、いつ解約しても解約金がかかりません。
光回線やWimaxには契約期間があり、更新月以外の解約では違約金がかかるケースもあります。
解約金がかからないというのはメリットと言えるでしょう。
4,通信速度はあまり速くない
端末にもよりますが縛りなしWiFiで利用できる端末は通信速度が最大150Mbps程度と、Wimaxより劣ります。
その代わりソフトバンクのキャリア回線を利用した端末なので、Wimaxよりも広いエリアで使うことができます。
ただし利用者が多くなると通信速度が遅くなったり、通信が切れたりといったことが起こりがちなため、長期的な利用にはあまり向かないかもしれません。

実はWiMAXを利用できるプランもあったんだけど今(2020年12月現在)は売り切れ中だよ
迷ったらまずはレンタルWiFiサービスを試してみるのもあり

光回線にしようかWiMAXなどのポケットWiFiにしようか迷っている人はWiFiレンタルサービスを利用してみるのもおすすめです。
縛りなしWiFiも国内WiFiレンタルサービスのひとつですが、「WiFiレンタルどっとこむ」など、もっと短い期間で借りることができるサービスが存在します。

まずは1~2週間ほど試してみて問題がなさそうであればポケットWiFiを契約、もし回線の速度や安定性に満足ができなければ光回線を契約してみる、とすれば無駄がありません。
まとめ:「在宅勤務が始まるのに家にWiFiないよ……」という場合、総合的にはWimaxが一番オススメ
「在宅勤務が迫っているのに家にWiFiない」という人は、
- 回線工事が不要で、ルーターが届けばすぐにインターネット通信ができる
- 通信速度がそこそこ速い
- 月額料金が安い
という点から総合的にはWimaxが一番オススメです。

その上で、
- 在宅勤務が始まるまでに時間的余裕がある
- 月額料金は高くても構わない
- 通信の速さや安定性を追求したい
という場合は光回線

- とりあえず短期間だけWiFiが使えればいい
という場合は縛りなしのポケットWiFiを選ぶようにするといいでしょう。

違約金なしで好きなタイミングで解約ができるからおすすめだよ
ただ、申し込みから使えるまでに時間と手間がかかるのがデメリットだね。