最近は、テレワークへの移行を進める企業が徐々に増えてきていますよね。
会社は自宅にネット環境がある前提で話を進めてきますが、近頃はスマホの普及により、家にWiFiなどのネット環境がないという人も多いようです。
ここでは自宅にネット環境がない方に向けて、
- 早くネット環境を用意する方法
- WiFiの通信速度が遅い・通信が切れる場合の改善策
などを解説していきます。
早くネット回線を引きたいならモバイルWiFiがオススメ
「会社の方針でテレワークをすることになった」「なるべく早く自宅にネット回線を引きたい」
こういうときは、光回線よりモバイルWiFiを選ぶのがオススメです。
光回線は回線工事が必要で、工事もすぐにしてくれるわけではないため、開通までに時間がかかります。
一方、モバイルWiFiであれば自宅にルーターが届き次第、すぐにネット通信ができるため、開通までにあまり日数がかかりません。
ポケットWiFiならセキュリティ面も安心
カフェなどの無料WiFiはだれでも接続できるため、悪意のある第三者が同じ無料WiFiに接続しているケースもあります。
接続しているパソコンに侵入され、データを盗まれる可能性もあるため、無料WiFiはセキュリティ面を考えると重要なデータのやり取りには向きません。
モバイルWiFiの場合は、以下の点を押さえていればセキュリティ面は安心です。
- SSIDとパスワードを設定する(はじめから設定されていることが多いです)
- 通信の暗号化方式がWPA(TKIP)やWPA2(AES)に対応したルーターを選ぶ
通信の暗号化方式については、新しいルーターであれば、WPA(TKIP)やWPA2(AES)といったセキュリティの高い方式に対応しています。
ルーターの選び方としては、モバイルWiFiの公式サイトにラインナップされている端末を選べば、まず問題ありません。
モバイルWiFiには、大きく分けてWimaxとレンタルWiFi(クラウドSIM)がある
モバイルWiFiはセキュリティ面が安心で、なにより素早くネット環境を用意できるのが魅力です。
このモバイルWiFiには、大きく分けて「Wimax」と「レンタルWiFi(クラウドSIM)」があります。
Wimaxの特徴
まずはWimaxのメリットとデメリットを見ていきましょう。
Wimaxのメリット
- 回線工事が不要
- 月額料金が安い
- 通信速度がそこそこ速い
Wimaxは光回線のような回線工事が不要で、契約して自宅にルーターが届けばすぐにネット環境を用意できます。
また、Wimaxの月額料金は「ギガ放題」などの使い放題プランで3,500円~4,000円程度となっています。光回線は4,000円~6,000円程度なので、光回線と比べるとWimaxの月額料金は安いです。
Wimaxの通信速度は、上り:最大112.5Mbps、下り:最大440Mbpsとなっています。通信速度が最大1Gbpsの光回線より速度は遅いものの、テレワークで行われることの多いオンライン会議や書類のやり取りでは問題のない速度です。
テレワーク以外でも動画視聴やネットサーフィンで十分な速度が期待できます。
Wimaxのデメリット
- 無制限で使えるが、速度制限がある
- 契約期間が3年と長め
Wimaxは使い放題のプランを選べば容量無制限でネット通信ができます。
ただし、データ利用量が「3日間で10GB」を超えると速度制限がかかります。速度制限がかかると通信速度が最大1Mbpsと低速になるため注意が必要です。
テレワークでよく使われるZoomのビデオ通話では、1時間で600MBのデータ消費量です。「オンライン会議が1日2~3時間、あとは書類の送受信程度」という使い方であれば、速度制限に引っかかることなく高速通信を利用できます。
Wimaxは契約期間が3年と長めに設定されている点にも注意しましょう。更新月(契約満了の翌月)以外で解約をすると解約金がかかります。解約金は1年目だと20,900円、2年目では15,400円、3年目以降は10,450円のところが多いです。
レンタルWiFi(クラウドSIM)の特徴
次に、レンタルWiFi(クラウドSIM)のメリットとデメリットを見ていきましょう。
レンタルWiFi(クラウドSIM)のメリット
- 回線工事が不要
- 月額料金が安い
- 契約期間の縛りがない
- データ容量が無制限
レンタルWiFiはWimaxと同様、回線工事が不要です。また月額料金も3,500円~4,000円程度と安く済みます。
Wimaxとの大きな違いは契約期間の縛りがなく、データ容量が無制限という点です。レンタルWiFiはいつ解約しても解約金がかからず、速度制限などもありません。
レンタルWiFi(クラウドSIM)のデメリット
- 通信速度があまり速くない
レンタルWiFiの通信速度は最大150Mbpsで、Wimaxより劣ります。
また、レンタルWiFiの通信方式はドコモやau、ソフトバンクといったキャリア回線を切り替えて利用する「クラウドSIM」という方式なのですが、これもネックです。
クラウドSIMでは利用者が多くなると通信が遅くなる・切れるといったことが起こりやすく、実際に最近では「どんなときもWiFi」で通信障害が起こっています。
何ヶ月も使う予定なら、レンタルWiFiよりWimaxを選んだ方がいい
WimaxとレンタルWiFiを比較すると、ある程度の期間、安定したネット通信をしたいのであれば、Wimaxを選ぶのがオススメです。
両者を比較するとWimaxの方が通信速度や通信の安定性で勝ります。
またWimaxの場合、ルーターの端末がレンタルではなく自分のものになるケースが多いのもメリットの1つです。
参考:WimaxのWiFiは遅い、切れる?
「WimaxのWiFiは通信速度が遅い、通信が切れる」といった話があります。実際のところはどうなのでしょうか?
Wimaxは光回線よりは遅いものの、Wimax2+エリア内であれば上りで最大112.5Mbps、下りで最大440Mbpsの通信速度がでます。
ちなみに、テレワークで利用されることの多いZOOMでは、以下の通信速度が推奨されています。
ZOOMで推奨される通信速度 | |
---|---|
高品質ビデオ(1対1) | 600kbps(上り/下り) |
HDビデオ(1対1) | 1.2Mbps(上り/下り) |
高品質ビデオ(グループ) | 600kbps/1.2Mbps(上り/下り) |
ギャラリービュー(グループ) | 1.5Mbps/1.5Mbps(上り/下り) |
出典:ZOOM(公式サイト)
上記を見ると、Wimaxの通信速度はテレワークには十分なはずです。
対応エリア内なのに通信が遅い、通信が切れる?
これまで見てきた通り、Wimaxの通信速度は遅くないはずです。しかし、「Wimax2+のエリア内なのに通信が遅い、通信が切れる」ということもあるようです。
そういう時には以下のことを試してみると、通信の速度や品質を簡単に改善できることがあります。
- ルーターの設定が「ハイパフォーマンス」になっているか確認する。違っていれば変更する
- ルーターとパソコン・スマホをUSBもしくはLANケーブルで有線接続する
- WiFiのチャンネル(2.4GHzもしくは5GHz)を変更してみる
- パソコンの設定が「省電力モード」になっている場合は「高パフォーマンスモード」に変えてみる
なお、ルーターはW06やWX06などのモバイル端末より、L02などの据え置き型の方がWiFiを遠くに飛ばす力が強いです。
「家でWiFiが遅い・切れる」という場合は据え置き型のホームルーターに変えてみるのもオススメです。
まとめ
テレワークで急遽WiFiが必要になったら、素早くネット環境を整えられるモバイルWiFiがオススメです。
モバイルWiFiは回線工事が不要で、自宅にルーターが届いたその日からネット通信が利用できます。
モバイルWiFiには大きく分けて「Wimax」と「レンタルWiFi」の2種類があります。
「数ヶ月~数年は自宅にネット環境が必要」という人は、通信速度や通信の安定性を考えると、やはりWimaxを選ぶのがオススメです。
ただし、「短期間だけネット環境が用意できればいい」「目当てのWimaxプロバイダが新規受付を停止中だけど、ネット環境が今すぐ必要」という人もいるかもしれません。そういう場合はレンタルWiFiの方を検討してみるのもいいでしょう。