※2022年現在はWiMAX、SoftBankともに5G対応の端末、またドコモからもhome5Gという5G対応のホームルーターが発売されています。
光回線は通信速度が速く、回線も安定しています。
しかし回線工事には時間も費用もかかる上、工事への立ち会いが必要な場合もあるなど、なかなか面倒ですよね。
光回線の代用としては、工事不要で月のデータ容量が無制限の「ホームルーター」もおすすめです。
ホームルーターはモバイル回線で提供されている据え置き型の端末で、アンテナの性能がよく、電波が届きやすいという特徴があります。
ここでは、月のデータ容量が無制限のホームルーターについて解説していきます。
- 家族の人数が多いなどの理由で、たくさんの通信機器を接続する場合
- オンラインゲームをする方
無制限のホームルーターなら、自宅のインターネット環境を手軽に作れる
主なインターネット回線には、大きく分けて「光回線」と「モバイル回線」の2種類があります。
▼光回線とモバイル回線の違い
- 光回線:通信速度が速く、回線も安定しているが、月額料金は高め。回線工事が必要で開通までに1カ月ほどかかることもある。
- モバイル回線:通信速度は光回線に及ばないものの、安定しているものもある。月額料金は安く、工事不要で即、開通する。
「引っ越しが多い」「開通を急いでいる」などの理由で光回線の導入を避けたい方は、モバイル回線のホームルーターを選ぶのもおすすめです。
ホームルーターは工事不要で、端末が届けばすぐに使えます。さらにデータ容量が無制限のものを選べばギガ数を気にせず利用可能です。
より遠くに電波が届き、繋がりやすいのがメリットです。
無制限のホームルーターの特徴
モバイル回線で月のデータ容量が無制限のホームルーターを提供しているところとしては、SoftBank AirとWiMAXが有名です。
ここからは、SoftBank AirとWiMAXを比較しながら、月のデータ容量が無制限のホームルーターの特徴を解説していきます。
特徴1. 工事不要で即、開通する
無制限のホームルーターを選ぶ一番のメリットは、工事不要という点です。
光回線は回線工事が必要になることも多く、開通までに1カ月ほどかかることもあります。また工事費用も18,000円~40,000円ほどかかるなど、申込のハードルは高めです。
一方、ホームルーターはWiMAX・SoftBank Airともに、回線を申し込んで自宅に端末が届けば、コンセントに繋ぐだけですぐ開通します。
特徴2. 通信速度は、WiMAXなら安定して速い
ホームルーターの通信速度は、WiMAXで下り最大440Mbps(一部エリアで1.2Gbps)、SoftBank Airは下り最大481Mbps(ごく一部のエリアで1.2Gbps)と比較的高速です。
WiMAXの場合、現時点で多くのエリアが下り最大440Mbpsに対応済みなので、自宅でも利用しやすいでしょう。こちらのUQ WiMAX公式サイトのピンポイントエリア判定で「○」の場所なら、快適な速度で利用できる可能性が高いです。
SoftBank Airの場合、公式サイトに記載のない住所では、下り最大175Mbps/165Mbps/112.5Mbps/110Mbpsになります。事前にこちらのSoftBank Air公式サイトで下り最大481Mbpsに対応しているか確認してから申し込むのがおすすめです。
また以下に当てはまる方は、光回線を選ぶのがおすすめです。ホームルーターでは通信速度の低下や遅延が生じる可能性があります。
- 家族の人数が多いなどの理由で、たくさんの通信機器を接続する場合
- オンラインゲームをする方
特徴3. SoftBank Airならデータ容量が完全無制限
SoftBank Airのホームルーターは、月のデータ容量が完全無制限です。
気兼ねなくインターネットを使いたい人はSoftBank Airを選ぶといいでしょう。
ただし、回線の混雑する時間帯(とくに夜間)は速度制限があります。
口コミをみると、速度制限中はかろうじてインターネットが使える程度との声も多いので、とくに21時~翌2時頃の利用が多い方はSoftBank Airを選ばない方がいいかもしれません。
WiMAXは、月のデータ容量は無制限ですが、3日10GBの制限があります。ただ、その分SoftBank Airより回線は安定している傾向です。
速度制限も18時~翌2時の8時間、概ね1Mbpsと緩めなので、常にある程度の快適な速度を期待するなら、WiMAXを選ぶのが無難でしょう。
特徴4. 月額料金が光回線より安い
無制限のホームルーターは、光回線より月額料金が安く設定されています。
- 光回線:戸建てタイプで5,000円~6,000円、マンションタイプで4,000円~5,000円程度
- WiMAX:3,500円~4,000円程度
- SoftBank Air:3,000円~5,000円程度
WiMAXは光回線より月額料金が1,000円ほど安く済みます。
SoftBank Airの場合は最初の1年~2年、月額割引で料金が安くなります。ただ月額割引が終われば4,880円になるので、長く使うと少し割高です。
特徴5. WiMAXなら契約期間の縛りがないところもある
無制限のホームルーターというと、契約期間が長く、途中解約で解約金・違約金が高いというイメージをもつ方もいるかもしれません。
しかし実際は、WiMAXには契約期間の縛りなしのプロバイダもあります。
たとえば、UQ WiMAXは契約期間の縛りのない料金プランがあり、それを選べば解約金や違約金がかかりません。
またBIGLOBE WiMAXは1年契約ですが、途中解約でも解約金は1,000円と安く、2年目以降は解約金0円とほぼ縛りなしです。
特徴6. 支払方法に口座振替が選べるところもある
モバイル回線の支払方法はクレジットカード払いのみというところも多いのですが、無制限のホームルーターを提供するWiMAXやSoftBank Airは、支払方法に口座振替を選ぶことも可能です。
SoftBank Airはクレジットカード払いと口座振替に対応しています。また、デビットカードを使える場合もあるようです。
WiMAXだとUQ WiMAX、BIGLOBE WiMAX、BroadWiMAXなどがクレジットカード払いと口座振替に対応しています。
特徴7. 端末無料や、端末レンタルのところもある
無制限のホームルーターでは、キャンペーンやレンタルなどで端末代がかからないものもあります。
SoftBank Airの場合、ホームルーターを購入すると端末代は総額59,400円と高めですが、毎月割引があるため端末代は実質無料です。
ただ途中解約をすると、端末代の残債(1,650円×残りの月数)が発生するため注意が必要です。
SoftBank Airでは月490円で端末をレンタルできるので、長く使うか分からないという人はレンタルするといいでしょう。
WiMAXのホームルーターは端末代が15,000円~19,200円ほどとなっています。ただ、以下のようにキャンペーンでホームルーターが無料・格安になるプロバイダも多いため、初期費用を抑えての利用開始も可能です。
▼ホームルーターが無料もしくは格安のWiMAX
- 端末無料:BroadWiMAX、So-net WiMAX
- 実質端末無料(後日キャッシュバック):GMOとくとくBB
- 端末代が格安:BIGLOBE WiMAX(実質4,200円)
無制限のホームルーター3機種の性能を比較
無制限のホームルーターは、WiMAXの「HOME02」、「L02」、SoftBank Airの「Airターミナル4」があります。
それぞれの性能は以下の通りです。
【WiMAX】 HOME02 | 【WiMAX】 L02 | 【SoftBank Air】 Airターミナル4 | |
---|---|---|---|
本体 | |||
大きさ | 約118×50×100mm | 約178×93×93mm | 約225×103×103mm |
重さ | 約218g | 約436g | 約635g |
製造元 | NEC | HUAWEI | HUAWEI |
最大通信速度 | ・下り440Mbps(一部エリアで1.2Gbps) ・上り75Mbps | ・下り558Mbps(一部エリアで1.0Gbps) ・上り75Mbps | ・下り481Mbps(ごく一部のエリアで962Mbps) ・上りは記載なし |
回線 | ・WiMAX2+ ・au 4G LTE | ・WiMAX2+ ・au 4G LTE | ・ソフトバンク(LTE) (周波数帯は2.5GHz帯、3.5GHz帯、2.1GHz帯のみ) |
Wi-Fi規格 | IEEE802.11b/g/a/n/ac | IEEE802.11b/g/a/n/ac | IEEE802.11b/g/a/n/ac または IEEE802.11b/g/a/n/ac /ax |
同時接続台数 | 21台 | 42台 | 64台 |
機能 | ・高性能アンテナ ・バンドステアリング機能 | ・4本の高感度アンテナ ・TXビームフォーミング | – |
端末代 | 0円~19,200円 | 0円~19,200円 | ・購入:59,400円(1,650円×36回) ※実質無料 ・レンタル:月額490円 |
月額料金 | 2,726円~4,679円 | 2,726円~4,679円 | 2,880円~4,880円 |
データ容量 | 月間無制限 (3日10GB) | 月間無制限 (3日10GB) | 無制限 |
発送 | 最短当日 | 最短当日 | 最短当日 |
WiMAXの「HOME02」、「L02」、SoftBank Airの「Airターミナル4」を比較すると、L02がもっとも高性能です。
また、WiMAXとSoftBank Airで比較すると、以下のようにデータ容量以外はWiMAXが優れています。
どのホームルーターを選べばいいのか分からない人は、まずWiMAXのL02を選ぶのがおすすめです。
▼WiMAXとSoftBank Airの比較
- 端末代:WiMAXが安い
- 月額料金:WiMAXが安い
- 通信速度:WiMAXが速い
- データ容量:SoftBankAirは完全無制限、WiMAXは月間無制限(3日10GBの制限あり)
ただデータ容量についてはSoftBank Airが完全無制限でお得です。またソフトバンク/ワイモバイルのスマホユーザーなら月額料金が毎月1,000円引きになるため料金面でもメリットがでてきます。
「ソフトバンク/ワイモバイルのスマホユーザーで、完全無制限なら通信速度にはこだわらない」という人はSoftBank AirのAirターミナル4を選ぶのもいいでしょう。
もう少し比較を見たいかたはこちら
まとめ
無制限のホームルーターには以下の特徴があります。
▼無制限のホームルーターの特徴
- 工事不要で即、開通する
- 通信速度は、WiMAXなら安定して速い
- SoftBank Airならデータ容量が完全無制限
- 月額料金が光回線より安い
- WiMAXなら契約期間の縛りがないところもある
- 支払方法に口座振替が選べるところもある
- 端末無料や、端末レンタルのところもある
WiMAXのホームルーターは、3日10GBの制限はあるものの、通信速度はその分安定しています。自宅のインターネット環境としてはもっともおすすめです。端末無料のプロバイダを選べば、初期費用も契約事務手数料の3,000円で済みます。
SoftBank Airは通信速度が不安定な面はありますが、完全無制限で利用できるのはメリットです。通信速度にこだわらない人はSoftBank Airを選んでみてもいいでしょう。